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Linuxの開発 金子一朗 2012/ 3月27日(火) 21:03
 しかし、現在では、たとえば、僕のような者でも、難曲で知られるアルベニスの組曲「イベリア」の第4集やバルトークの組曲「戸外にて」などの演奏を自分なりの方法でYouTubeに公開したりしている。所々、演奏困難、演奏不能に見える部分も、映像で手が映し出されているために、興味のある人は、その秘密を解き明かしやすい。他のピアニストも、多くの画像付きの音源を公開している。そもそも、ぼくはこういうことを秘密にしようという発想がないために、ぼくはそれを明らかにしている。ぼくがそういう発想を持たない理由は、例えれば、フリーソフトウェアのLinuxの開発状態、つまり、世界中のボランティアの開発者が手を加えてよりよい形にした最高のOSの1つが作られていることに近い。ぼくは、どんな作品でも、なるべく多くの人が自分で演奏できるようになることは、作品が多くの人に知られ、聴くだけではなく演奏されるという風に考えていて、とても良いことだと考えているからである。聴くだけではなく、実際に弾いて、その作曲語法を知ることで、作品をより深く知り、素晴らしい作曲家との個人的な対話が可能だからである。自分が執筆した「挑戦するピアニスト」やピティナのアナリーゼ楽譜の執筆の仕事を引き受けるのも同じ理由だ。そこには、楽譜から音にするために、どういうことを考えなければいけないのかということ、つまり、ふつうは高いレッスン代を支払って個人レッスンで知ることができる多くの情報が書かれている。ここにも、演奏の秘密というものを解き明かそうとするぼくの発想が根底に流れている。そういう本は最近、特に増えてきていて良いことだと思っている。(続)

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