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乱入 金子一朗 2012/ 3月25日(日) 11:32
19世紀以降のクラシックの世界は、結局、絶え間なき向上心をもって多くの音楽家が作曲や演奏表現などに取り組んできた結果、複雑になり過ぎて、いわゆるポピュラー音楽との間の溝が深まり、多くの作品が商業的に成り立たないものになっていったという歴史ではないだろうか。若い女の子達が集団で踊りながら歌う曲も、この「薔薇の騎士」も同じ音楽というカテゴリーであるが、前者の方が圧倒的に商業的に成功している。前者は、多くの繰り返しがあり、メロディーラインはわかりやすく、誰でもまねられるから、カラオケなどでも歌えるだろう。しかし、たとえば、モーツァルトのオペラ「魔笛」の「夜の女王のアリア」など、和声やメロディーはわかりやすいが、専門家ですらたじろぐほどの難曲で、カラオケで歌えるような代物ではない。ましてや薔薇の騎士など、使われている作曲語法はモーツァルトよりも複雑きわまりなく、状況はもっと悪い。だから、クラシックの声楽作品やオペラをカラオケで歌えるようにしても商業的には成り立たないだろう。ピアノ作品など、もっと状況は悪い。カラオケボックスにピアノがあって、カラオケで協奏曲を演奏することができる人など、もっと少ないだろう。EXILEのライブに乱入して踊ることのできる芸人はいても、「薔薇の騎士」のライブでそれができるか疑問である。だから、純粋に音楽的な観点だけで商業的に成り立たないのは、需給関係から理解しやすい。(続)

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