田中 克彦 5月13日(水) 08:35 夜尿症は、有病率は5歳児で約20%、その後1年ごとに15%ずつ治癒し、成人では1%未満になるといわれています。 明らかなほかの異常(例えば、尿路感染症や糖尿病・尿崩症や尿路の奇形など)がない場合で、5歳以上で週に2回以上夜間の尿失禁が認められる場合を夜尿症といいます。 膀胱に尿が残っている多量遺尿型と膀胱の容量が小さい排尿機能未熟型と混合型の3種類があります。 多量遺尿型には、抗うつ剤のトフラニールやデスモプレッシンが使用されます。また、排尿機能未熟型には抗コリン剤というお薬を使用し、混合型には抗うつ剤や抗コリン剤の併用をすることが多いようです。 デスモプレッシンの効果率は教科書的には約40%、抗うつ剤の効果率も30~60%前後で決して高くはありません。 下着やシーツに夜尿出現時にブザーがなる方法は、欧米で普及し、80%前後の効果があるようですが、親の取り組みも大変になります。 生活指導としては、「起こさず・焦らず・しからず」が勧められています。成人での夜尿は1%未満ですから成長とともに改善されると思いますが、今まで使用していなかった抗コリン剤の使用も1つの方法と考えます。
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