2015年7月13日 (Mon)

真夜中のひとりごと



ぱん作りは段取りから始まる

作るぱんのメニュー作りから始まり

何をどれくらい作るのか 副材料の買い出し 下準備

生地を捏ねる段取りと捏ねた生地を発酵させる温度の管理順番

成型の計量&順番  オーブンの使い回し 焼く温度の管理

それら全部を順に書き出して訂正したり加筆したり

この工程表が出来上がれば半分出来上がったも同じくらい安堵

2日から3日かけて作る工程表 

急激な気温の差というアクシデントがなければ工程表通り

の  はず  が生きているぱん生地を相手の仕事

順調にいったためしがない 。。。。。 そんな時間をまぁまぁと楽しんでいる

ゆっくり発酵の合間はしばしお茶の時間 、車で10分ほどのカフェへ

人様の噂話を心ならずも聞いた日は知らない方のことであってもとても悲しい

総ての人と上手くいくはずはないけれど小さな心のすれ違いもまた生まれてくる

人となりを理解しようとしない人にいくら説明しても分かりあえるはずもないのに

心に蟠りを抱えたまま笑顔でいることが最も苦手だからそんなときは現実逃避

自分が言われて悲しいことは人には言ってはならないと思う

それに気が付かない人が多いのは心の寂しい人達なのかもしれない

かっこ良く生きられなくてもわたしはぱん生地が相手で本当に良かった

でも油断をするとぱん生地から時には難題も突きつけられるから

喧嘩をして嫌われないように 。。。。 ガンバレわたし
2015-07-13 01:16 in | Comments (6) #

2015年7月9日 (Thu)

お取り寄せ



有機国産大豆を丁寧に蒸してパック詰め

最近見つけたお気に入りのお取り寄せ

「お豆を蒸す」という発想を初めて知りました

蒸したものは煮るよりも栄養価が高く

生豆から沢山作って冷凍するよりも小分けになっていてとても便利

煮たものよりも豆の甘味がストレートに感じられそのまま食べても美味しいけれど

大豆コロッケ  大豆とひじきの煮物  大豆とおからの炒り煮  大豆ポタージュ

大豆の野菜の白和え  お豆ごはん 大豆のタイ風カレー 大豆春巻き

お豆とはちみつをフードプロセッサーにかけたジャムもどき

大豆オンパレードのメニュー

冷蔵庫の野菜室に常備豆としてスタンパイ

我が家の強力な食の助っ人です
2015-07-09 01:02 in | Comments (6) #

2015年7月5日 (Sun)

曇りのち雨のち曇り



この一週間は湿度計と温度計のにらめっこ暮らし

室温24℃ 湿度78% 除湿機はフル回転

ぱん生地は油断をするとだらけてしまうので

それぞれに配合の違う七種類の生地がすべて要注意

そんな作り手の気持ちなどお構いなしのんびりゆっくり

発酵中の生地さんたちに試されている気がする

ローストしたたっぷりの有機胡桃とオレンジピールぱん

生地のご機嫌を伺ったり

いつもより仕上げ発酵を10分短くしたり 。。。。 悪戦苦闘

ぱん生地と根競べ 。。。。 軍配は引き分け


キッチンではロールぱんに使うひよこ豆を煮たり休ませたりの作業中

二日間のお豆さんと仲良し時間 あとはきび砂糖にお任せの60分

外の雨音とお鍋のコトコト音が重り合ってキッチンは甘い香りで充満です
2015-07-05 23:22 in | Comments (5) #

2015年7月1日 (Wed)

灯り



30年前 旅先で見たステンドグラスの灯りに惹かれ

25年間 色んな 灯りを 制作しました

このフロアースタンドは習い始めた初期の作品

よくみるとガラスのカットは歪 ハンダもとても雑

それでも夜自室に灯すと心癒されて何時までも本を読んでいたくなるような灯りでした


埼玉に転居の際持ち物を7割処分するにあたり

理容店の友人に譲って欲しいと乞われ記念にもらっていただきました

その後制作した ランプ2個 鏡2枚 を残し30個以上の作品を他家に嫁入りさせ

時折思い出しては想いにふける夜

昼の灯りと  夜の灯り

どちらも別々の表情で暖かく包んでくれた灯り

新潟の夕暮れが恋しくて 日高の灯りを灯します 


灯りの下の粉粉ぱんもこころなしか暖かい顔をしているような気がします
2015-07-01 22:22 in | Comments (6) #

2015年6月28日 (Sun)

本日のレッスン



本日の天然酵母ぱん教室のミルクロールです
仕込み水は水ではなく牛乳使用
粉に対してオーガニックグラニュー糖15% 牛乳58% 卵と無塩バター15%
かなりリッチで成型も高度なぱんですが皆さん達上手に作られ熱々を試食 
月に二回のレッスンを一年 もう細かいことを言わなくても手際よく進みます

本日のランチメニューは
烏賊のカルパッチョ
お豆のミネストローネ
デザートはほうじ茶のムース

お教室で捏ねた生地をお持ち帰り どんなぱんに仕上げていただけるのか楽しみです


粉と水と塩と酵母だけの食ぱん  一番シンプルで一番難しい
1.5斤型に入れる生地が780g 
一次発酵温度20度で12時間  二次発酵は33度の発酵器で2時間
220度のオーブンで25分焼き 
14時間半かかってずっしりと重みのあるぱんが焼きあがります
ドライイーストを使った生地は1.5斤型で400gの生地で膨らみます
天然酵母ぱんはそれより約二倍の生地が必要で時間もかかりますが
その分とても食べ応えのあるぱんに仕上がります

いつもと同じに作っても決して同じには焼きあがらない
作り手にとっては手ごわいぱんです
一切のごまかしも手抜きもできないけれど
捏ね 発酵 すべてのタイミングが合えばとても魅力的なぱん
辛い時 躓いたとき そのたびにぱん生地に慰められて励まされて
時にはお前の力はその程度のものなのか奢るなと戒められて
力不足を笑われて
それでもギリギリのところで見捨てられずに
希望を与えられ後押ししてくれる
頑張るものを決して見捨てない懐の深さ
深夜にぱん生地を捏ねながら
自分の生き方を試されているような気がします
2015-06-28 23:59 in | Comments (6) #

2015年6月25日 (Thu)

岩手県産ナンブ小麦


この一週間 日高産のナンブ小麦を使ったぱん作りをしてみて

あらためてその土地土地の気候によって同じ種でも味が違うことが分かった

そしてなぜ師匠が岩手県産のナンブ小麦を選んだ意味がわかった気がした



「わたしがナンブコムギを選んだ理由は
1951年 ナンブコムギはその土地の気候風土に適した品種として栽培され
岩手県の奨励品種に採用され歴史のある品種で安定供給が望まれた
国産小麦の中でも比較的グルテン質を多く含み、栽培に農薬を使う必要が少ないこと
ナンブコムギの美味しさを生かすホシノ丹沢天然酵母の相性の良さ
粉自体の旨味 味の良さ口どけの良さはどの小麦にも負けない
国産小麦の中でも特筆に値する」

以上は師匠の著書からの抜粋です



たとえ同じ種であってもその土地の気候風土から生まれたものは

他の土地で作っても同じものは出来ないということ

ただ単に国産小麦と言っても色んな粉をブレンドしたり

農薬を沢山使ったぱんはやはり安全とは言えないのだということ

あらためて心と身体に優しいぱん作りの大切さを学びました

ぱん教室の生徒さんから無農薬で丹精込めて作られたジャガイモをいただきました

この土地で受け継がれてきたものを大切にいただこうと思います
2015-06-25 01:00 in | Comments (8) #

2015年6月22日 (Mon)

日高産のナンブ小麦



お隣のご主人様がご自分の畑で作られた初収穫の日高産のナンブ小麦を

「少ないけど使ってみて」と持ってきてくださいました

他に畑で群馬県のダブル8号も作ったけれどナンブ小麦のほうが美味しいね

家では難しいぱんはやらないけれどホームベーカリーで食ぱんを毎日焼くので

自分ちで食べる分だけ畑で作って何日もかけて天日干しを繰り返して

古いけどまだ現役の製粉機で引いてるから出来立てほやほやだよ」と

何ともありがたいお福わけをいただき我が家はさながら粉の実験室に早変わりです

食ぱんからフランスパンまですべての粉粉ぱんの原材料は岩手県産のナンブ小麦

ポストハーベストの心配の外国産の小麦は一切使っていない

国産の小麦は外国産に比べてお値段も高いし

中力粉に近くタンパク質の含有量も少ないけれど

香り 甘味 旨みのパランスも良く農薬を使っていないという点でもとても安心

挽きたての粉は新米と同じで水分量や発酵時間の違いなどの課題&宿題

わたしの頭の中は  ALL Bread の事ばかり

しっかりご近所さまに見抜かれていたんですね
2015-06-22 02:23 in | Comments (6) #

2015年6月18日 (Thu)

大切な方に送るぱん



真夜中に雨音を聞きながらぱん生地を捏ねる

新潟でのぱん屋時代は不特定多数のお客様に食べていただくために

ただひたすらに毎週 週替わり で15種類ほどのぱんを焼いていた時間

時々思い出しては毎週来てくださったお客様を思い浮かべては懐かしむ

日高に転居して早いもので1年と3か月

見知らぬ土地で心が押しつぶされそうな時 支えてくれたのはぱん作り時間

いまはこの地に根を下ろし粉粉ぱんを待っていてくださる方々のために

おひとりおひとりの食べてくださる方々のお顔を心に留めながら

ぱんを焼ける幸せを手にすることが出来たこと

沢山の方々に心からありがとうの想いでぱんを焼く

ぱん生地に 自分の驕り 未熟さ をたしなめられているようで

真っ直ぐに ただ真っ直ぐにぱんと向かいあうことの大切さを学ぶ日々

へたに技巧に走るより心穏やかに幸せな気持ちでいることが一番と教えられる

四季折々の 気温 湿度 数量 副材料の仕込み check pointなどなど

キッチン工房 粉粉のお客様が毎週ご予約くださった5年分のご予約ノート3冊

食べてくださる方の真剣な眼差しがあったこと

作り手の総ての想いがたった1個のぱんに託されたこと

そこから紡がれた沢山のご縁  

ぱん作り人の幸せは計り知れない重みとなりました


新潟県新発田市は母とわたしの故郷 無花果とさくらんぼの里 

それをご存知の新潟の生徒さんが毎年送ってくださるさくらんぼです

母の写真に一粒 わたしに一粒を繰り返し 両手いっぱいの幸せをいただきました

2015-06-18 00:34 in | Comments (6) #

2015年6月15日 (Mon)

カンパーニュ



カンパーニュは素朴な田舎ぱんのこと 

古い語源では共に食べ物を分かち合う 仲間 という意味もある

ぱん修業時代は 田舎ぱん カンパーニュ バタール 食ぱん と

ひたすら基本となるぱんを明けても暮れても焼きつづけ

師匠のところに持っていっては味見と批評とアドバイスを受け

次に教えを乞う日まで問題点をひとつひとつアドバイスを参考にしての繰り返し

粉と塩と水と酵母だけのぱん 分割 ガス抜き 丸め

ぱん生地は生きてるということを忘れて技量だけに頼ってしまうと

出来上がったぱんは本当にいい加減なぱんになってしまったこと

思い出しては恥ずかしいことだらけの修業時代

基礎となる作業がいかに大切であるかを思い知った最初の一年

カンパーニュを作るたびに自分の愚かさを思い出しては苦笑

基本のぱんが一番美味しく心に優しい

作るたびに出発点に戻れる気がします


今朝 ぱん教室の生徒さんが摘みたてのバジルを届けてくださいました

明日は鰹のバジルソースをと思いつつしばし飾って楽しんでます
2015-06-15 00:08 in | Comments (6) #

2015年6月11日 (Thu)

玉ねぎ賛歌



日高でご縁繋がりの方から時々ご両親様が作られるお野菜を頂戴します

本日いただいたのは大きくて立派な玉ねぎ

添えられていたメモに

紐で縛ってあるのは父作 ばらばらの方は母作です

味比べをして下さいとありました

玉ねぎと言えばお料理の名脇役 幾多も助けられてます

学生の頃 初めてのひとり暮らし

玉ねぎの炒め物 玉ねぎの味噌汁 玉ねぎのサラダ

お料理のレパートリーもなく途方にくれて本当に玉ねぎ尽くしの食生活でした

あれから◯◯年

今でも家人に呆れられながら懐かしくて玉ねぎの味噌汁が登場します

いただいた玉ねぎ 父様作と母様作 甘みがあって瑞々しく

しばし学生時代にタイムスリップ

ひとり暮らしを支えてくれた玉ねぎはわたしの出発点の相棒でした

2015-06-11 09:39 in | Comments (6) #

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