



さて、怒濤のカスタム人生が始まりました。
毎日毎日毎日毎日毎日毎日カスタムの客が来まくります。電話が鳴りまくります。
そしてメールも・・・。
ケーキ屋さんが卵を割りまくる様に、ブライスの頭を割りまくり。
電動ルーターもコンプレッサーもフル回転で、そのうちに焼ききれます。
(オレが店で破壊したルーター3個。コンプレッサ−4個、エアブラシ3個)
この尋常じゃないカスタムの数に、オレの自己防衛本能が警報を鳴らします。
脱走!! そうです。吉祥寺のオシャレなお店をかたっぱしからお茶しに、食事に、呑みに脱走。でも強制送還になってカスタムカスタム・・・。お経みたい。
お陰さんで、客商売的にもいろんな方々と出会ってます。
オレはよく人様から「変わった人に多く会ってらっしゃいますよね。」と言われますが、その変わった方々一人一人はそんなに変わった人ではないんです。かといって、その人達が「普通の人」だと思うに至るにも紆余曲折を要します。
それはあなたの事かもしれません。ま、それが面白いっちゃ面白いんですけどね。
で、インターネット。本題に戻します。
いろんなサイトでカスタムの方法が書き込まれています。が!ことごとくオレの方法とは違います。各々の人達が望む完成形になれば、どんな方法でもいいんですけどね。とにかく90%は違ってます。
では、なんで違うんでしょう?
基本的に女性がほとんどである事から、スキルの出どころが手芸的であったり、美術系であったり、旦那さんや彼氏や友人に聞いた模型的なスキルであったりするせいのようです。しかも、そのどれもが「趣味」の範囲内である事が問題なんですね。
ガンプラや車のプラモデル等のノウハウはほとんどブライスには使えません。
更には趣味の範囲のノウハウは30年以上の時代を伝統芸能の様に、ヤンキーのバイクの様に、特攻服のデザインの様に脈々と伝授されている骨董品の様なものだと思いましょう。
「削り過ぎたり足りなくなった部分の補修にはパテを使いましょう。」
ダメです。パテは素材も粒子もブライスの顔のプラスチックとは違うものです。
当然、硬化した後で塗装する事になる。で?・・・。ブライスの顔と全く同じ色を調色してエアブラシで塗装出来ますか?それが出来たとしても、素材とは違うものです。質感も絶対違います。無理!無駄!
実際オレがガレージキット作る時も、プラモデル作る時もパテなんか使った事ないです。乾燥に時間かかるし、その後にサーフェイサー(下地剤・ファンデーションみたいなもん)吹いても、造形は確実に変わっちゃいます。
「塗装を剥ぐ時やマットにする際にはメラミンスポンジを使います。」ん??
確かに素材をこすると艶は消えますね。でも、これは結果的には削ってる行為です。
特に鼻の下や唇の造形をこすると、その造形のカタチどおりにしない限りエッジが削れてカドが無くなり、なだらかになっちゃいます。
デフォのメイクを取るにも問題がありますね。シャドーやチークはグラデーションに塗ってますから、実際には見えない部分までも色がのってたりします。
たとえばギリギリそれを避けてマットにしたとしても、メイクの部分の艶はそのまま。顔中がマットだったり艶有りだったりになります。ヘンです。
そんなこんなで、ほとんどの知識やスキルは「その程度」の完成品にしかなれません。と、オレは思ってます。
そしてオレのカスタムの方法は日々変化していますから、先月やってた方法はもうやっていないかもしれません。
続く・・・。